アンテナ分配について
下の図は、地上波デジタルとBSデジタルの電波を混合して、一本のケーブルで4箇所に分配 している様子を示します。既にホーム共聴されている場合、家のどこかに分配器等が設置されている はずです。把握しておくとよいと思います。
工事に使うブースタ、分配器、等の部材は4K/8Kに対応したSH(スーパーハイビジョン)マークの付いた物を選びましょう。
ブースターについて
上の図は4分配の為、分配損失を補う為のブースターは不可欠です。2分配位なら、ケースバイ ケースです。BS/U混合タイプのブースターには、BS側だけ増幅、あるいはU側だけ増幅というタイプがあります。 ブースターを設けない場合は、BS・U混合器が必要です。 下の図はDXアンテナのGCU33L1(BS・U両方増幅)です。
ブースター電源ユニットの接続
屋外型ブースターを働かせて、BSアンテナに電源を供給させる為の電源ユニットの接続の方法 です。アンテナケーブルに直流電圧を重畳させます。
BS/U セパレーター
1本のケーブルでBSの電波とUHFの電波が各部屋まで送られて来ますので、セパレータ ーでBSとUHFに分離してテレビのアンテナ端子に接続します。
壁端子について
F接栓の壁端子ですが、ブースターの電源を接続する場所には電流通
過型が必要です。そして、分配器の電流通過端子に繋がっている必要があります。
(壁端子作業の注意)
壁端子を購入する時の注意
一見して、同じように見える壁端子(直列ユニット)には種類があります。[中継用][端末用][テレビ端子用]
でありますが、上の概念図のように分配器の先に1端子だけ設ける場合はテレビ端子用選んで下さい。
参考例として、マスプロ電工の [DSKT]電流カット型、 [DSKTD]電流通過型があります。
テレビ側のアンテナ電源設定について
一本のBSアンテナを複数台のテレビに接続する時に気をつけなくてはならないのはBSアンテナに供給する電源です。
基本的には、テレビ側のアンテナ電源を“入”にしてアンテナに電源を供給するようになっています。
アンテナとテレビが1対1の場合はそれでいいのですが、テレビが2台以上の場合
、分配器の両端子とも通電型になっていないと、メインのテレビが電源オフの時、他の1台はBSが映りません
(2台同時に見る場合はアンテナに電源が供給されるので映ります)。
ブースターを設けると、ブースターから常時アンテナに電源が供給される為、問題は起こりま
せん。この時、テレビのアンテナ電源は“切”にしておきます。
テレビによっては、“入”、“電源連動(オート)”、“切”の3種類のものがあり、入りに
しておくと、リモコンで電源を切った状態でもBSアンテナに電源が常時供給されています。
注意
BSアンテナに、2台のテレビから同時に通電すると、不具合が生じて画面にメッセージが表示される
可能性があります。基本は分配器の通電端子に繋がっているテレビのアンテナ電源を「入り」にして
もう1台の方は「切り」にします。従って、両方向通電タイプより、片方向通電タイプの方が安価
で良いと思います。
参考事例(親戚の家)
20年位経過する古い設備で、VHFアンテナを廃止して、新しいマストに地デジ対応のUHFアンテナを2本
取付けました(BSアンテナはベランダに設置済み)。
分配器から各部屋まで3C2Vで隠蔽配線されておりましたが、ケーブルの
入れ替えが困難(今となっては、作業できない所にステップル止め)でやむなくそのまま使いました。ブースターの追加と4分配器の入換えでBS15まで
実用上問題無く受信出来ています。(改修前の地上デジタルはブロックノイズでひどい状態でした。)
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